【ヨーロッパ現地レポート】第4回:ドイツの充電インフラ


本連載では、2017年5月31日~6月2日にドイツ・ミュンヘンで開催された『インターソーラー・ヨーロッパ2017』にて、当社スタッフが現地で見て感じたことをレポート形式でご紹介いたします!

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現地レポート第4回は、ドイツの充電インフラの様子をお届けいたします。

まずはドイツ発の世界各国で展開している、ディスカウントストア『ALDI』の駐車場をご紹介します。

大手電力会社のRWE社が設置した急速充電器は『SONNE(太陽)TANKEN(チャージ)』というものです。また、ドイツは1998年の電力自由化により、当時は8大電力会社だったのが、現在は4大電力会社に集約されました。

こちらに設置されている急速充電器も第1回:フランス・パリの急速充電インフラでご紹介したのと同じマルチ充電器(コンボ2(Combo2)方式とチャデモ(ChaDeMo)方式が一体になったタイプ)です。

▼コンボ2(Combo2)方式側

▼チャデモ(ChaDeMo)方式側

充電器の見た目もさることながら、路面ペイントの見た目も分かりやすく、カッコいいです。

ちなみに、こちらは日本で使われている路面ペイントです。

日本で使われている、EV用の路面ペイント含む案内表示マークは『CHARGING POINT』と呼ばれ、2008年に作成された東京電力の登録商標です。

案内看板と路面ペイントは、このようなイメージで設置されます。

ALDIでは環境保護に強く力を入れており、太陽光発電はもちろんのこと、EV充電器も設置しています。ディスカウントストアらしく、充電料金を無料にして買い物を楽しんでもらうというコンセプトとのことです。

数年後には、日本国内もEVが普通に走っている時代になろうとしています。BtoCでビジネスをされている方は、将来的にこういった施策がお客様には効果的なアピールになることでしょう。

また、ALDIでは屋根上に太陽光発電を行っており、その名の通り、SONNE(太陽)TANKEN(チャージ)とも言えますね。

こちらは、ミュンヘンの銀行に設置されていた急速充電器です。

こちらには、路面ペイントが無いですね・・・。ドイツでは案内標識については自由なんでしょうか。こちらもマルチ充電器でして、左右両方に駐車スペースを設けています。ちなみに『STROM(電力)TANKEN(チャージ)』という意味です。

こちらの充電器はコネクタが3個あります。これをトリプル充電器と呼びます。

一番左のACはMennekes(メネケス)・左のDCはChaDeMo(チャデモ)・右のDCはコンボ(Combo)です。

なぜ、AC充電とDC充電があるのか・・・
メネケスはドイツのメーカーであり、ヨーロッパでは一般家庭やオフィスで三相交流が使われているため、そのような場所で充電されることを想定したAC(交流)電源による普通充電器の規格で、出力は22kWが一般的です。チャデモは日本の自動車メーカーと東京電力により立ち上げられた日本発信のDC(直流)急速充電器の規格であり、現在では日本を中心に世界で最も普及している充電規格です。コンボはヨーロッパとアメリカの自動車会社が立ち上げた充電規格で、普通充電と急速充電両方のプラグを持ってます。

いずれにしろ、今後の充電規格はEVの中心地になりつつある中国の動向次第で主流が決まりそうです。中国の充電規格はGB/Tという、また別の規格が使われています。

コンボ方式サイドはヨーロッパ内に350kWの高速充電器を400ヶ所で構築予定。チャデモ方式サイドも2020年頃までに150kWへ性能向上し、その後に350kWへと移行予定とのこと。

現在の30kWh程度のEVであれば、30kW出力以上の充電器能力で十分です(充電器側の出力を上げても大きくは変わらない)が、数年後にはテスラをはじめ、大型容量EV時代の到来とともに、高出力充電器が必要になるはずです。

ちなみに、テスラは独自のスーパーチャージャーという充電規格ですが、チャデモ方式の充電器を使用できるアダプターが用意されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

充電器も路面ペイントもカッコいいですね!駐車スペース全体にカラーリングするのはもはや常識ですね。

 

こちらはミュンヘンの自転車シェアリング『MVG Rad』です。

最新式の自転車のようで、自転車に付いている機器とスマホのアプリを連動させて使用します。

こちらがステーションです、スタイリッシュで、鮮やかな青が印象的なバイクポートです。

まとめ

今回はドイツの充電インフラの様子をお届けしました。

先日、ニュースでも報じられていましたが、世界各国でガソリン・ディーゼル車の販売規制が明確化してきています。オランダ・ノルウェーは2025年に、インド・ドイツは2030年に、フランスは2040年をめどに規制がかかり、このままのスピードで進めば、2030年代にはEVの販売台数が上回る予測が発表されました。

中国政府もEV開発・生産・販売に力を入れているが、大気汚染にはじまる環境対策だけではなく、近い将来訪れるEV時代に向けて、世界最大の製造国になろうと本腰を入れているのです。モノ作りに力を注いで、コト作りには消極的な日本だが、モノ作りのお株も中国に奪われそうな今、主力産業の1つでもある、自動車製造業をどうやって守っていくつもりなのだろうか。

いずれにしろ、数年後には中国を起点に安価なEVが日本国内にも流通し、欧米の各自動車メーカーもこぞって、さまざまなEVラインナップを投入してくるのは確実です。当社は訪れる未来へ向かって、充電インフラの構築を進めています。全4回にわたり、ヨーロッパ現地レポートをお届けいたしました。

ご覧になっていただき、誠にありがとうございました。
今後も引き続き、エネルギーの未来について、さまざまな情報をお届けいたします。

 



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