【オランダ現地レポート2018】「アムステルダムの都市交通事情 -2-」


今回は、2018年8月8日に掲載しました『オランダ・アムステルダムの都市交通事情』の後編をお届けします。

前回は、主にEV(電気自動車)タクシーや電気バスなどについてご紹介しましたが、今回は、企業や公共団体の取組みに、さらに一歩進んだ生活模様をお届けします。

▼こちらは、「Port of Amsterdam」という海運会社の取組事例です。駐車場には、たくさんのPHEVが充電されていました。

▲左から順に、トヨタ・プリウスPHV × 4台、アウディ・e-トロン × 4台が充電されていました。

▼海外では、普通充電器は差込口が2つあるパターンもよく採用されています。

EV(電気自動車)とPHEV(プラグイン・ハイブリッド車)の充電口位置は大きく2つに分かれます。アウディ「e-トロン」や日産「リーフ」などは、フロントボディ中央、テスラやトヨタ「プリウスPHV」などは、サイドボディ後方に位置しています。どちらが最適なのかは難しいところ。 フロントタイプは、充電器の位置による影響が少ないが、前方駐車になり出づらくなる。サイドタイプは、充電器の位置が反対にあると遠回りになるが、後方駐車になるので出発時の視野確保できる。フロントタイプは、将来的に自動化を睨んでいるのか、車両設計上の最適なのかは不明です。

▼商業ビルの地下駐車場にも、充電器が多数設置されていました。

世界の富裕層は概ね、テスラに代表される、航続距離の長いEVを乗る傾向が現れてきているように感じる。

左)メルセデスベンツ「C 350 e AVANTGARDE(PHEV)」、右)テスラ「Model S(EV)」。先述の通り、テスラの充電口位置はサイドボディ後方にある。

 

▼次にご紹介するのは、日産・e-NV200(EV)とみられる車両をゴミ収集車に改造したものです。

日本国内では、公用車などにEV(電気自動車)を採用する例は、ごく僅かしかありませんが、アムステルダムでは、こういった部門にも積極的に導入しており、温度差が感じられます。日本の多くの公共団体は、目標に掲げるだけになっているように感じ、アクションがなかなか見られません。まるで、入学がゴールな大学生のようです。

ヨーロッパでは、国土が狭いのか、土地を有効活用しているのか、背景は不明ですが『路上駐車』の文化であり、街中の至る所に駐車エリアと普通充電器のセットがあり、充電を行っています。

▼日本も国土が狭いと言われます(約380,000km2)が、オランダ(約42,000km2)から見たら約9倍の大国なのです。

日本も人口が密集している都市部エリアでは、集合住宅が次々と建設され一極集中が続いており、集合住宅が多いから、EV(電気自動車)やPHEV(プラグイン・ハイブリッド車)の充電スタンドが少ないため、なかなか普及しない理由として挙げられているが、公共の駐車スペースを所有しているところが積極的に普通充電器を導入すれば、この問題は自然と解決に向かうはずである。

EV(電気自動車)やPHEV(プラグイン・ハイブリッド車)に関する補助を行っているNeV(一般社団法人次世代自動車振興センター)の充電設備・設置基数の目安として、60~70台に1基や収容台数の1.5%以内となっているが、世界レベルから考えると、まだまだ不足していると言われても仕方が無い状況である。

最後に、一歩進んだ生活模様をご紹介します。
最近、日本国内でも『MaaS』という言葉を聞くようになってきました。「MaaS(Mobility as a Service・マース)」とは、モビリティ(移動性・移動手段)のサービス化という風に呼ばれるが、要は、インターネットや自動運転などの技術を自動車に与えることでサービスへ発展させること。

なかでも、日本のような一極集中と地方過疎化が進む都市においては、以下のような小型モビリティが主役になる。

最小限にそぎ落とすことで、さまざまなコストを抑え、視認性の確保により、若者や高齢者の安全運転に寄与できるようになり、将来、部分的に開放されるであろう自動運転技術も高齢者の強い味方になるはずである。

行政が主導となって、民間事業者も住民も一丸となって、排出ガス抑制を目指しているのが良く分かり、数年~数十年後の日本を予測しているような、そんなアムステルダムでした。

ちなみに、この時のガソリン
「euro 95(レギュラーとハイオクの中間性質)」とディーゼルの価格は、

・「euro 95」:1.629ユーロ/リットル≒211円/リットル
・ディーゼル :1.339ユーロ/リットル≒174円/リットル

でした。

 

 

 

【おまけ】

北のヴェネツィアと呼ばれる運河都市アムステルダムでは、ボートハウスも至る所に存在している。

 



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