2018年(平成30年)豪雨・地震・台風被害で共通する「必要だったもの」とは?


レジリエンス第2回

2018年は豪雨・地震・台風と自然災害が猛威を振るう年となった。

  • 2018年6月 大阪府北部地震
  • 2018年7月 平成30年(西日本)7月豪雨
  • 2018年9月 台風21号
  • 2018年9月 北海道胆振東部地震(ほっかいどういぶりとうぶじしん)
  • 2018年9月 台風24号

これらの自然災害に共通しているもの、それは『停電』であり、必要だったものは『非常用電源』だった。

6月の大阪府北部地震では、約18万戸の停電が発生したが4時間足らずで復旧、しかし、これはレアケースであり、7月の平成30年7月豪雨では、約20万戸以上の停電が発生し『完全復旧には4日以上』を要している。9月の台風21号では、約300万戸の停電が発生し、『山間部では17日間も電気が戻らない』事態が発生。北海道胆振東部地震では、ベースロード電源の喪失による『ブラックアウト』が発生し全域で停電となった。台風24号では、約100万戸以上の停電が発生し完全復旧には4日以上を要している。そして、これらの災害発生直後に必要だったもの、それは『スマートフォン』の充電環境であった。

下の写真は、筆者の実家(札幌市内の中心部にほど近い所)にて、地震発生時に家族が撮影した写真である。

9月6日の午前3時に地震が発生し停電になった。1年前の帰省時にモバイルバッテリーを1台購入して預けていたが、翌日(9月7日)の午前8時にモバイルバッテリーも空になり電池切れとなってしまった。その日の夜に電気が戻った。

病気で失明した祖父、長年連れ添った祖母は2年前に他界、母が介護、父は公務員なのでなかなか帰れず、台風一過で晴天、気温上昇(最高気温28度)でエアコンも使えず、母は高齢の祖父から長時間離れることが難しい。家の外に出られず、停電が解消する前にスマートフォンの電池が切れてしまった。

災害発生後に電気が復旧した公共施設では、充電場所の提供が行われていたが、保有者に対する会場数が少なく、充電を求める住民が殺到し、長蛇の列を作ってしまう結果となり、充電時間も20分までという制限が大半だった。なかには、受付終了になり充電できないことで、住民と警備員が揉める騒ぎになったことが報道されている。台風24号でも、静岡県西部地区では停電発生による公共施設での充電場所提供が行われた。

スマートフォンの充電には、どのくらいの電力が必要なのだろうか?

『iPhone8』の場合をご紹介します。『iPhone8』のバッテリー容量は、おおよそ1,800mAh(7Wh・4V)で、純正充電器アダプタは5W、12W、30Wタイプがある。

  • 5Wタイプでは、30分で30%、60分で60%
  • 12Wタイプでは、30分で50%、60分で80%
  • 30Wタイプでは、30分で55%、60分で80%
    ※バッテリーの状態によって変動します。

一般的な、太陽光発電用パワーコンディショナの自立運転時に使える電力は最大で1,500Wであり、理論上、5Wタイプなら300台、12Wタイプなら125台、30Wタイプなら30台が同時に充電できることになるが、実際は、それだけのコンセント数が必要となるので、高出力タイプの充電器がある方が良いことになる。

このように、災害などの非常時にスマートフォンの充電や電気機器の利用に必要な電源設備が身近にある事は、停電からの復旧までに有効な手段となる。

弊社が展開する『公共施設への非常用電源の無償設置事業』

弊社が展開している「非常用電源の無償設置事業」は、主に『カーポート型の太陽光発電』を設置します。まずは、新たに発電を開始した公共施設の『ソーラーカーポート』をご紹介します。

(1) なみの高原やすらぎ交流館
「なみの高原やすらぎ交流館」は、廃校となった小学校を増改築し、宿泊・研修施設として再利用したもの。

(2) 四季彩いちのみや
JA阿蘇の直売所であり、物産館とレストランを併設する施設で雄大な景色も楽しめるロケーション。

(3) はな阿蘇美
複合観光施設で、いちご農園・ローズガーデン・バーベキューガーデンとアクティビティが満載。

今後も、九州から中国・四国・近畿・中部地方へと西日本一帯で、設置工事を進めています。

次に、弊社オリジナルカーポートの特長をご紹介します。

ファブスコ「カーポート型太陽光発電」の特長。

  • 車が4台駐車できるタイプが基本で最小単位です。
  • 震度7相当・風速38m/s・積雪40cmに耐えられる強度です。
  • 一般的なアルミ製ではなく、『鋼板製』なので安全です。
    ※和歌山県に設置した同一強度の弊社カーポートも、2018年に『非常に強い』勢力で上陸した台風21号と24号にも耐えています。
  • 国土交通大臣認定の耐防火構造なので、防火・準防火・法22条区域にも設置できます。
  • 太陽光パネル自体が屋根代わりになり、太陽光発電が苦手な熱が逃げやすく、熱損失を軽減できます。
  • 屋根の傾斜角が2度なので、どの方位でも安定した発電量を得ることができ、風の影響も受けにくいです。
  • 太陽光発電の搭載容量は、8.55kW(新型の場合)で、パワーコンディショナはオムロン製の4.4kWです。
  • 停電時の自立運転は、最大で1,500W利用することができ、非常用コンセント(2口)が付いています。
  • 太陽電池を8.55kWと大容量搭載しているので、僅かな光でも自立運転を利用することができます。

自治体には、以下のメリットが生まれます。

  • 非常時に太陽光発電で発電した電力がお使いいただけます。
  • 固定資産税(償却資産税)を納付いたします。
  • 平米あたり最大100円(/㎡)の場所代を納付いたします。
    ※カーポート型の場合は、先端から1m後退(セットバック)した際の面積となります。 
  • 発電した電力のうち、施設が消費した電力は10年間、固定単価でご利用いただけます。
  • 10年経過後は、無償譲渡をしますので、発電した電力で省エネと売電により財政が安定します。
  • 施設利用者の雨避けに、日光による温度上昇を防ぐことで、利便性が向上します。

なぜ、カーポート型なのか?

  • 屋根へ太陽光発電を設置する場合に、設置に不向きな条件があるから。(構造・面積・傾斜など)
  • 一部の屋根を除いては、ビスを打ち込み設置するため、雨漏れのリスクがあるから。
  • 屋根に設置すると、建物の建替え時、発電設備の再利用に手間がかかる。
    ※カーポート型の場合は、屋根部さえ外してしまえば、大型車両の通行が可能で、再設置も載せなおすだけ。

★発電設備は30年以上と長く使えます。
(パワコンは、日々の浮いたランニングコストで十分メンテできます)

そして

  • カーポート型が無償設置でき、10年で無償譲渡できる理由の1つは、固定価格買取制度があるからです。
  • 固定価格買取制度の買取金額は、年度毎に減少しており、無償設置できる条件が厳しくなってきます。
  • 2018年度の電力会社への申込期限も11月で終わります。(関西電力は、12月3日だが実質11月末です)

最後に

10月1日には、台風21号の電力復旧が遅れた件に対して、関西電力の岩根社長が京都市の門川市長へ謝罪を行ったが、門川市長は関西電力の危機管理に対して厳しい批判を行ったと報道された。

日本国内の電力網のうち、今までベースロードとして扱われていた火力発電や原子力発電所のほとんどは、電力需要地点から離れたところに存在していて、どちらも特性としては港湾近くにあることが多い。火力発電はLNG等の燃料、原子力は燃料と冷却水を得るためだ。それでも送電事業者(現状は大手電力会社)は、山間部にも発電された電力を届ける役割を背負っている。少子高齢化や電力小売自由化により大手電力会社は、少しずつ体力を奪われている。それでも雨の日も風の日も暑い中、寒い中でも最優先で電力復旧をしてくれている。

2020年の発送電分離になった後、現状の電気料金の水準で電力インフラを維持・管理できるのだろうか?火力発電用の燃料調達はコストが上がり、ほとんどの電力会社では、数ヶ月連続で値上がりが続いており、原子力発電所の再稼動は、徐々に進むが、安全対策コストにより東北電力では廃炉の検討が始まってる。国の水道事業では、既にインフラが限界を向かえ始めているところに、事業民営化の話しが出てきており、日本国内のさまざまなインフラの耐用年数超過と少子高齢化を向かえ、確実に費用負担が増えることになる。

民間が運営をすれば、サービス料金(電気代など)が上昇に、公共が運営するなら税負担が重くなる。

安定した電気料金と災害時の生活水準の維持には、分散型の再生可能エネルギーの普及が不可欠であり、災害時に生活を維持するには、個々の住民と地方公共団体の備えがとても大切である。再生可能エネルギーの導入にコスト面の問題は言い訳には出来なくなってきました。

次は、自治体が住民から厳しい批判をされないように、電力コストの削減はまだ取組め、改善できる数少ない分野だ。


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