【連載コラム】レジリエンス~乗り越えるチカラ~ | 第2回「災害で起きた問題点とは」


第2回 災害で起きた問題点とは

レジリエンス第2回
前回のコラムでは、直近で起こった大規模地震の大半(24回のうち17回:約70%の確率)が、秋~春、夜~明朝にかけて発生していることがわかりました。

そこで今回は、記憶にも新しい2つの震災から、実際に起こった問題点を洗い出してみましょう。
※政府・各省庁及び各自治体の資料を基にしております。

1.平成23年(2011年)東日本大震災

【交通インフラ問題】

  • 緊急交通路の確保等の輸送体制に混乱が発生
  • ヘリコプターの限界(時間、輸送量、距離)
  • 燃料不足に加え、車両およびドライバー確保が困難に
  • 津波から逃れるための車避難による渋滞

【情報インフラ問題】

  • 通信の遮断により、状況の把握・報告・発信が遅れた
  • 海外からの支援受け入れ体制が不十分
  • 自治体に物資が集中し、避難所まで届かない
  • インターネットに不慣れな層への情報提供が不足

【ライフライン問題】

  • 製油所等が多数被災し、燃料供給ができない
  • コミュニティ崩壊からの人口流失による空き家増加
  • 長時間停電が発生
  • 首都圏での支援物資の買い占め
  • 食料品の不足
  • 自治体の非常用発電設備も燃料不足により使用不可に

【プライバシー問題】

  • 女性や要援護者、ペットへの配慮が不足
2.平成28年(2016年)熊本地震

【交通インフラ問題】

  • 橋梁の被害による支援車両および特殊車両の進入制限
  • 盛土および切土法面の崩壊と、落石や岩盤崩壊による交通網の遮断
  • 電柱の倒壊および傾斜により救急救援活動に支障
  • 長大トンネル等でタンクローリーの通行許可が下りず、エネルギー輸送に支障
  • 通行可能道路での交通渋滞による救援物資の遅れ

【情報インフラ問題】

  • 道路通行可否情報の収集遅れ
  • 指定避難場所以外への避難による救援物資の供給遅れ
  • 救援物資の過剰供給による必要物資の保管場所不足
  • 多量の救援物資の到着により、仕分けやアナウンス等の対応が間に合わない
  • 避難場所にボランティアが集中、受け入れについてのトラブル
  • デジタルメディア、アナログメディアによる情報格差の問題

【ライフライン問題】

  • 電気、ガス、水道等のライフラインの遮断
  • 旧耐震の建築物の大半が損壊
  • 大規模避難所施設の損壊による避難所不足
  • 自宅の防犯のための車中泊
  • 食糧および水不足
  • 仮設住宅への入居枠の問題

【健康問題】

  • 度重なる余震の恐怖から、車中泊によるエコノミークラス症候群の発症
  • 日常生活で形成したコミュニティとは異なる人間関係による心理的ストレス
  • テントでは降雨や気温上昇および冬季の利用が難しい
  • 疫病や衛生管理上の隔離のために必要なスペースが無い

【プライバシー問題】

  • プライバシーを保つ物資について、公平性の観点から使うことをためらわれた
  • 女性や要援護者、ペットへの配慮が不足
まとめ

2つの大きな震災から起きた問題を整理すると、以下の通りです。

  • 車両の通行制限による、燃料枯渇と供給の遅れ
  • 通信インフラの遮断による情報提供の遅れや、情報格差解消の必要性
  • 特定の避難所へ人が集中、または車等の自主避難により起こるトラブル
  • 常時備蓄意識の低さにより、初期段階の食料品確保が困難
  • 救援物資の一極集中による保管場所やアナウンス等の対応
  • プライバシー確保とコミュニティ維持困難がもたらす二次・三次被害の発生
  • 女性や要援護者、ペット所有者に対しての配慮不足

これらの問題点から、今後起こるであろう災害に備えるためにはどのようにすれば被害を軽減でき、より早く日常生活を取り戻せるかを考えてみましょう。そこには、当社がご提供できるソリューションが密接に関わっているのです。

次号:第3回『危機を乗り越えるには』

 


 


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