【新型リーフ走行レポート】四国横断トライアル


今回は新型リーフ(電池搭載容量:40kWh)で、四国横断の走行トライアルの結果をレポートします。

いつもお世話になっている、日産レンタカーさんでリーフを格安でお借りすることができました。しかも、スタンダードプラン(充電し放題)のカード付きです。(電気代を気にせずに何処でも行けます)

充電中の新型リーフ

日産 充電サービスカード スタンダードプラン

 

まず最初に、横断トライアルのスタート地点へ向かうため、大阪市内からおそらく四国最西端の急速充電器であるだろうと思われる、弊社のエネショップ充電器がある「道の駅 瀬戸農業公園」へ向かいました。

道の駅 瀬戸農業公園のエネショップ充電器

大阪市内からは、約400km離れた所にあり、途中休憩を90分取り、約7時間30分で到着しました。

 

【旅程】トライアルで走った区間

■4/28(土) 大阪市内⇒一般道路⇒阿波座IC⇒高速道路⇒大洲IC⇒一般道路⇒三崎港(寄り道)⇒一般道路⇒道の駅 瀬戸農業公園
■4/29(日) 道の駅 瀬戸農業公園⇒一般道路⇒道の駅 今治湯ノ浦温泉⇒一般道路⇒道の駅 ことなみ(バッテリー残量が98%から12%まで減り、242kmを1度で完走)
■4/30(月・祝)道の駅 福良⇒一般道路⇒西淡三原⇒高速道路⇒豊中IC⇒一般道路⇒大阪市内
※上記以外にもあちこち行ってきました。

 

Yahoo Japan 地図機能より

 

走行可能距離は?

今回のトライアル結果から、走行可能距離はおおよそ以下の通りになりました。

【一般道路+高速道路】
平均:5.63km/kWh ⇒ 満充電時の最大航続距離:225km(1%あたり2.3km)

【一般道路】
平均:6.93km/kWh ⇒ 満充電時の最大航続距離:277km(1%あたり2.8km)

高速走行時の電力消費増加は1%あたり500m程度で満充電からでは約50kmの違いが生まれました。

おおむね電費(EVにおける燃費で1kWhあたりの走行距離をあらわす)は約251km/40kWhとなり、スーパーカブの航続可能距離(約250km)をほぼ達成しました。

国土交通省が公表している「自動車輸送統計年報」の最新版・平成28年度分では、「実働1日1車当たり走行キロ」では営業用・普通車:200.66kmで自家用・普通車:116.85kmとの数値が出ており、新型リーフはこの2つの値を上回っているので、走行距離に対するハードルは下がったように感じます。

 

コストは?

Cセグメント同士でガソリン車とのコスト比較を10年目に乗り換えるとして概算で計算してみました。

【前提条件】
月間走行距離:3,000km ガソリン単価:135円/ℓ
リーフ電費:250km/40kWh インプレッサ(2WD)燃費:16.5(15~18の中央値)km/ℓ

電気自動車(ZESP2プランの範囲内で急速充電のみで運用する場合)

新型リーフ(40kWh) 希望小売価格:3,150,360円(エコカー減税:100%)

ZESP2プランの範囲内で急速充電(経路&目的地充電)のみで運用する場合、NEV(一般社団法人次世代自動車振興センター)のCEV(クリーンエネルギー自動車)補助金を使うと新型リーフの場合、40万円の補助が受けられます。
また、ZESP(日産ゼロ・エミッションサポートプログラム)2での2年間無償キャンペーンは、2018年3月31日をもって終了しました。(新型リーフはそもそも対象ではありませんでした)

ガソリン車

インプレッサ(2WD) 希望小売価格:1,944,000円(エコカー減税:適用なし)

電気自動車(家庭用充電(基礎充電)のみで運用する場合)

新型リーフ(40kWh) 希望小売価格:3,150,360円(エコカー減税:100%)

【前提条件】関西電力の「はぴeタイム」を契約しているオール電化住宅に200Vコンセントを設置(12万円程度)。オール電化で10kW(kVA)契約、月平均600kWhの電気使用(時間帯均等割りで試算)※燃料調整費は変動が多いので無視

 

乗り心地は?

乗ってみた感想としては、数ランク上の車に勝るとも劣らない「加速性能」「静音性能」「操作性能」が感じられました。筆者は長距離移動時には必ずと言って良いほど、NOTE e-POWER(ノート・イーパワー)をレンタルしていますが、ここ数ヶ月でトヨタのPRIUS(プリウス)やAQUA(アクア)よりも売り上げが多い点を考慮しても、日産の電動車輌に対する評価が高まっているのだと実感しています。

スポーツカー並みの「加速性能」、高級車に匹敵する「静音性能」、LIB(リチウムイオン電池)の重さによる低重心が通常のガソリン車やハイブリッド車には無い、重量感を感じるハンドルへのフィードバックやコーナリングが心地好く、アクセルワーク(足を離す)だけで減速するので、足元へのストレスが軽減されロングドライブには最適であり、長い下り坂に入ったら数本の指だけでシフトチェンジし回生ブレーキによる減速で充電が回復し、ブレーキ回数も減る一般道ならニュートラルにシフトチェンジするだけで下り坂はどんどん加速していく面白い感覚を味わえます。
実際に筆者も峠越えのような道路環境の場合、上りで消費した電力の一部を下りで数%回復しています。リバースへのシフトチェンジも1回の動作で済み、パーキングへもボタン1つで操作できるのも楽ちんです。

ブレーキ操作が少なくなるだけでも、こんなに快適さを感じるのは乗ってみないと分かりません。優れた加速性能は、主に高速道路での追い越しなど車線変更時に効果が発揮され、自身だけでなく後続車両など周辺へのストレスも軽減できる効果を得られるのではないかと思います。

 

プロパイロット機能について

今回のトライアルでは、高速道路上で発生した事故渋滞に捉ってしまったのですが、新型リーフにはプロパイロット機能があるので実際に試してみることに。そしてこれが後の運転を左右するきっかけになりました。

①ハンドルにあるPILOT(パイロット)ボタンを押す
②同じくハンドルのSET-ボタンを押す

③プロパイロット機能がONになり、速度が設定される

ハンドルのRES+とSET-ボタンで最高速度を設定する

アクセルを離すと自動的に前方の車との車間距離を確保しながら設定スピード内で自動コントロールされる

これにより、ブレーキだけでなくアクセル操作からも開放されるので、手元操作だけで長距離走行が可能になります。※ただし、ハンドルを持っていないと警告になるし、路面環境等でハンドルコントロールが解除されることもある。

プロパイロット機能を適用してみた感じは、スピードコントロールをしなくても良いので高速道路(設定上の最大速度は115km/h)や一般道路でもバイパスのような信号が無い所は効果抜群です。今回の四国もほとんど信号が無い一般道路が多かったので、地方では特にオススメです。

ただ、たまに外れるハンドルコントロールも車線間の中央に維持しようとするため、カーブでは求心力が強く感じられ、対面道路などではキープレフトをしたいのに抵抗されるのは難点で、ハンドルコントロールを外せるだけでも満足度が高い(外せるかどうかは不明)です。ハンドルコントロールの抵抗を抑えるのは多少とも力が必要で、長く続くと腕が疲れてしまいます。

 

電気自動車のメリット・デメリット

ハイブリッド車などに多く搭載されているアイドリングストップ機能も、信号が多い日本ならではの環境・燃費対策ですが、通行時間が短い環境(線路横断など)には、周囲のドライバーのストレスを高める原因につながりますが、その点では、電気自動車は止まった時点で走行に必要な電力はカットされ、発進時のレスポンスで解決されます。

確かにまだ電気自動車は初期費用が高く、航続距離などの点から大幅な普及は進んではいませんが、あえてデメリットをメリットへ変えるならば、長時間労働によるストレス(過労死)の問題がここ数年クローズアップされている中で、数時間運転したら充電のために車を停め、休息を取れる時間ができるのは、現代の働き方にマッチしているのではないでしょうか。
出来てしまうから、やるしかないという理論のままでは優秀な人材の確保が難しい時代を迎えているように感じます。近年は超売り手市場と呼ばれるほどの雇用環境の劇的な変化と労働に対するジェネレーションギャップにより、保身的な働き甲斐を求めている傾向が一層強まっている中、快適な車輌で休息時間も確保というアピールになります。また、自動運転(駐車)といったインテリジェント機能に加え、自動ブレーキに周辺(死角)や後方への安全サポートもあります。これらの性能や機能を踏まえても、見劣りしないレベルだと感じます。

ここ最近ではリーフから回収されたLIBを検査し、一定水準以上をリビルトしたものをEV車用や定置型蓄電池へのリユース開始が報じられ、科学の力によるバッテリー性能回復技術も高まってきています。携帯電話の普及でしばしば話題になったレアアース(希少金属)の都市鉱山化がEV普及により進み、資源が少ない日本での経済活動により気が付くと資源大国になりつつあり、エネルギーの自給率がさらに高まれば世界でも有数の資源大国になる日も遠くないように思えます。中古バッテリー回復技術などで新車での買い替えができないが移動距離が少ない層、例えば買い物などのちょっとした用事で済むような子育て世代のセカンドカーや、高齢者などにも手が届きやすく、維持費が安く経済的にも防・減災の観点でも生活レベルを各段に向上できる日が近づいています。その日を迎えたとしたら、残念ながら軽自動車というカテゴリーの役割は終焉を迎えるでしょう。

燃料電池車(FCV)も日本にとって大切なプロジェクトですが、陸路による水素ガス供給では災害時の道路寸断時にはタンク内が空になってしまうと供給が出来ませんが、電気は需要家近くにある太陽光発電で代替が可能となります。今必要なのは、需要家のそばにある太陽光発電と大量の電気を貯蔵できるEV(電気自動車)だと言えます。

先日、日本国政府は再生可能エネルギーを主力電源と位置付けし、基本計画の見直しを行いました。「第五次環境基本計画」で、環境・経済・社会の課題について閣議決定した重点戦略を要約すると、

  • 投融資や税制までに及んだ経済システムにグリーン(環境保全)要素の取組み
  • 気候変動に生態系を意識した強靭な防・減災社会と再エネ・省エネなどによるエネルギーの高効率化
  • 環境からエネルギー・人的資源といった様々なものに対しての持続可能性を追求
  • 消費行動に食・住環境や働き改革などによる持続的な健康な暮らしの実現
  • 脱炭素社会に始まり物流や商品開発・AIなどのイノベーションを創出
  • 戦略的に海外へのインフラやプラットホームなどのテクノロジーを輸出

重点戦略のうち、半数以上が環境・脱炭素や防・減災をいった再エネに結びつく項目となっています。また、先程も出てきましたが生活レベルを維持するのに電気は必要不可欠ですが、通常は電気は貯められません。ですから、大量に電気を貯蔵できるEVと需要家の近くに太陽光発電が必要になってくるのですが、太陽光発電は昼間にしか発電できないので、再エネをEVへ充電させるスマートチャージングが必要となってきます。これらに今後求められるのは、昼間に比較的駐車時間の長い所(従業員用駐車場、アミューズメント施設の駐車場)に太陽光発電を屋根やカーポートに設置し、普通充電器を複数台設置すること(目的地の基礎充電化)になるでしょう。これにより、第五次環境基本計画の達成が現実味を帯びてきます。


 

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